2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

哲学とは何か――永井均『〈子ども〉のための哲学』の導入などを読む

木田元の本の導入を読んでから、ちょっと気になっていて少し読んだ。木田は、子どものための哲学なんてとんでもない、という立場。そして、その子どものための哲学を標榜するのが永井である。しかし、ここでまず、単に「子ども」と書かれておらず、〈子ども…

哲学とは何か――木田元の反哲学の導入を読む

木田元『反哲学入門』(新潮社、2011) の第1章と木田元『反哲学史』(講談社、2000) の第1・2章を読む。少なくとも読んだ箇所で言っていることはかなり共通しているが、後者は割と堅めの入門書で、前者は随筆っぽい体裁をとっている。 前者で、木田は、哲学…

哲学とは何か――麻生博之氏の導入を読む

麻生博之、城戸淳『哲学の問題群――もういちど考えてみること――』(ナカニシヤ出版、2006)は、テーマごとに哲学の諸問題を紹介しており、やはり現代哲学のすぐれた入門書と言える。この本の「はじめに」で著者の1人、麻生氏が哲学とは何かを「哲学的に考え…

哲学とは何か――ゲルハルト・エルンスト『哲学のきほん 七日間の特別講義』を読んで

本書は、対話形式の哲学入門書である。この七日間の特別講義では、各曜日にそれぞれ異なるテーマについて、哲学者と読者が対話を行う。最終日直前の土曜日のテーマが「哲学とは何か?」であった。ここだけしか読んでないけど、わかりやすく、かつある程度網…

哲学とは何か――トマス・ネーゲルを参考にしてみる

トマス・ネーゲルの有名な入門書『哲学ってどんなこと?―とっても短い哲学入門』(昭和堂、1993)は、基本的には個別の哲学的問題を取り扱うものだが、「1 はじめに」では、哲学の基本的な性質についてコメントしている。基本的にはローと同じ構成の本である…

哲学とは何か――スティーブン・ローの場合

哲学とは何なのか。そこに何があるのか。何か深遠な問い、たとえば生きる意味の答えがあるのだろうか。 幼い頃は、ただ死ぬのが怖いという思いがあり(今もたまにそうした感覚がよみがえるが)、そこから逃れるための答えがあるのが哲学だと思っていた。そこ…